サンルームは、透明の屋根と壁に囲まれた室内空間で、太陽の光をたっぷり取り込めるのが最大の魅力。天候に左右されず洗濯物を干したり、植物の栽培やリラックススペースなど幅広い活用が可能です。
一方で、サンルームを設置する前には、知っておきたいデメリットも存在します。
本記事では、サンルーム選びで後悔しないために、
を詳しく解説し、満足のいくサンルーム選びをお手伝いします。ぜひ最後までお読みください。
サンルームは3種類

サンルームは主に「居室タイプ」「テラス囲いタイプ」「ガーデンルームタイプ」の3種類に分けられます。
見た目は似ていますが、構造や機能に違いがあるため、用途や予算に合わせた選択が重要です。
タイプ | 構造 | 用途 | 固定資産税 | 費用目安 |
サンルーム(居室タイプ) | 屋根・壁をガラスやポリカーボネートで完全に囲み、外気が入りにくい | 趣味スペース、くつろぎ、植物の育成など室内延長として利用 | 外気遮断性と土地定着性があるため、課税対象になることが多い | 50万〜200万円程度 |
テラス囲いタイプ | 屋根・側面パネルにアクリル板や波板など軽量素材を使用、隙間やルーバー窓で換気可能 | 雨よけや物干しなど半屋外感覚で利用 | 外気遮断性が低く課税対象外のケースが多い | 20万〜100万円程度 |
ガーデンルームタイプ | 庭との一体感を重視、雨や泥汚れに強い、採風窓やルーバーで風通しを確保 | 観葉植物・家庭菜園、ペットの遊び場、半屋外の休憩スペース | 外気遮断性が低めの場合は課税対象外になることも | 50万〜200万円程度 |
サンルームのデメリットと対策6つ
サンルームは暮らしを豊かにしてくれる魅力的な空間ですが、実際に設置してみると想定外の悩みに直面するケースもあります。
サンルームを快適に使うために事前に押さえておきたい6つのデメリットと、解決策をまとめました。
デメリット1.夏は非常に高温になる
サンルームは全面がガラス張りなので、夏場は室内の温度がかなり上昇します。
窓を開けて風を通すことで多少暑さが和らぎますが、窓を閉め切った状態だと室温が50度近くまで上がることもあります。日よけ対策をしていないと、床が熱くなり裸足で立つのも辛いほどです。
直射日光を防ぐ方法としては、熱線カットの機能を持つ屋根材を使うのが最も効果的。明るさを取り入れつつも日差しを和らげるクリアタイプのものなど種類が豊富に揃っています。
天候によって日差しの量を調節したい場合は、屋根用の開閉式日よけシェードを設置するのもおすすめ。シェードの遮熱効果は熱線吸収屋根材に劣りますが、後付けできてコストも比較的安価です。
デメリット2.プライバシーが確保しにくい
サンルームは外部から室内が丸見えなので、周囲の視線が気になることがあります。
手軽な対策としては、オプションでカーテンレールを取り付け、カーテンで目隠しをする方法。サンルームにカーテンを付ければ、隣接するリビングなどに別途カーテンを設ける必要がなくなり、すっきりとした空間を保てます。
くもりガラスを採用したり、壁の一部をアルミパネルにする方法もすっきりと見せるための選択肢のひとつです。
洗濯物など一部分だけを隠したい場合は、上下に開閉できる軽量タイプのブラインドやロールスクリーンがおすすめ。なお、取り付けにはビス止めが必要なため、対応可能なタイプか事前に確認する必要があります。
費用を抑えたい場合は、すりガラス調の目隠しフィルムを貼るのも効果的です。和紙風やマットガラス風など多様なデザインがあり、インテリアの雰囲気に合わせて選べる点が特長です。
デメリット3.屋根部分の汚れが目立ちやすい
サンルームの屋根は、ほこりや鳥のフン、花粉などが付着しやすく、汚れが目立ちやすい部分です。
掃除の基本は、ホースでの水洗い。脚立を利用して、手が届く範囲をスポンジや洗車用のモップなど、柔らかい素材を使って優しくこすると、より効果的です。硬いブラシや研磨剤、ガラスクリーナーは、ポリカーボネート製などの屋根に傷をつける恐れがあるため避けましょう。
洗浄後は乾いた布で拭き、水分をしっかり乾かすことで水垢の発生を防げます。
汚れがひどい場合は、水で薄めた中性洗剤を使用しましょう。アルカリ性や酸性洗剤はアルミフレームを腐食させたり、ガラスのコーティングを剥がしたりする恐れがあります。
高圧洗浄機の使用も素材によっては可能ですが、ポリカーボネート製など傷つきやすい素材の使用は慎重に判断しましょう。
屋根部分の掃除を自分で行うのは容易ではないため、不安な方は専門の業者に任せるのが安全で確実です。
デメリット4.固定資産税が増える可能性がある
サンルームは基本的に住宅の一部とみなされるため、固定資産税の課税対象となるケースが多いです。
家屋(固定資産)と判断される主な基準は以下の3つです。
- 外気遮断性:雨風から建物内部を守る壁や屋根があるか
- 土地への定着性:永続的に土地に固定されていて移動できないか
- 用途性:建物としての目的を果たしているか
居室タイプのサンルームは基礎工事やガラス張りが行われることが多いため、課税対象となりやすい傾向があります。
テラス囲いのように基礎工事を行わず、ガラスを使わないタイプは外気遮断性が低く、課税されない場合もあります。
固定資産税の課税判断は、市区町村の税務課や固定資産税担当部署が担当します。ただし、施工業者や建築士も経験や知識を持っている場合が多いので、事前に相談しておくと安心です。
デメリット5.申請と建ぺい率のチェックが必要
サンルームを後付けする際は、増築扱いとなることが多いため、建築確認申請の必要性や建ぺい率の規制に注意が必要です。
建築確認申請とは、新築や増築などを行う際に、建築基準法や条例をクリアしているかを自治体などに確認してもらう手続きのことです。
建ぺい率とは、その土地に建てられる建物面積の割合のことで、自治体ごとに上限が定められています。
サンルーム設置時には、まず施工業者に相談することをおすすめします。施工業者が、自治体や建築士への法令遵守や申請の確認・手続きをサポートしてくれる場合が多いため、不安なく進められるでしょう。
デメリット6.住宅保証が無効になるケースがある
多くのハウスメーカーでは、新築時に10年〜30年程度の長期保証が付いています。
そのため、別のメーカーでサンルームを後付けすると外壁に穴を開けたり、ビスで固定した部分が保証対象外になることがあります。
特に多いのが、サンルーム設置後に建物の雨漏りや構造上のトラブルが発生した場合、修理費用は自己負担になるケースです。
サンルームを後付けする場合は、事前にハウスメーカーに確認するか、ハウスメーカーが提供するサンルームの利用を検討するとよいでしょう。
また、工事の内容によっては保証の範囲が異なるため、保証書や契約内容をしっかり確認することも大切です。
サンルームのメリット7つ
サンルームには注意点もありますが、それ以上に日常を豊かにしてくれるうれしい効果がたくさんあります。
サンルームを設置することで得られる7つのメリットをご紹介します。
メリット1.天候や時間帯に関係なく洗濯物が干せる
サンルームがあれば、雨や強風の日でも洗濯物を屋内感覚で干すことができます。夜間や早朝など外で干すのをためらう時間帯でも、人目を気にせずに干せるのも大きな利点です。
天候や時間に左右されないことで、洗濯のタイミングを自分の生活リズムに合わせやすくなり、家事の負担も軽減できるでしょう。
メリット2.洗濯物に花粉や虫がつく心配がない
サンルームで洗濯物を干せば、花粉や黄砂などの飛来物から守られるため、外干しよりも衣類が汚れにくく安心です。
虫が洗濯物に付着したり、干すために窓を開けた際に室内へ虫が入ってしまったりするのも防げます。
メリット3.家族やペットがくつろげるスペースになる
広々としたサンルームなら読書や昼寝をして楽しんだり、ペットが日向ぼっこをしたりと、多彩な使い方が可能です。
居間から目が届きやすいので、子どもやペットの予期せぬケガや事故も防ぎやすくなります。
メリット4.部屋数を増やすよりも低コスト
サンルームの設置は、増築で新たに部屋をつくるよりも費用を抑えやすいのが利点です。
部屋の増築(6畳分)は通常約200万〜300万円かかるのに対し、サンルームの後付けは20万〜200万円の範囲で抑えられます。
サンルームは、基礎工事や大規模な内装工事が不要な場合も多く、短期間で設置可能です。
特にテラス囲いタイプは安価で、施工も比較的早いです。
メリット5.家の中の断熱性が高まる
サンルームは外気との間に空気の層をつくり、二重窓のような働きをするため、リビングなどの部屋の暖かさを向上させます。
冷気の侵入を防ぐため、冬場の節電や光熱費の削減にもつながります。
メリット6.半野外のような開放感がある
サンルームは屋内にいながらも自然光や景色を楽しめるため、まるで中庭やバルコニーにいるような心地よさがあります。
窓を開ければ風がよく通るため、雨の日でも外の空気を感じてリフレッシュでき、季節の移ろいや庭の景観を満喫できます。
メリット7.隣家の日当たりを大きく妨げない
サンルームは屋根や壁に透明または半透明の素材を使うため、光を通しやすく、隣家の日当たりへの影響が少ない構造です。
増築と比べて日照権に関する法律をクリアしやすく、面積や地域によっては建築確認申請が不要になる場合もあります。
【口コミ】サンルームを設置した人のリアルな感想6選
サンルームを自宅に設置した人の満足している点や後悔している点をまとめました。
リアルな体験談を6つピックアップしてご紹介します。
Aさん:天候や季節を気にせず使える
我が家ではサンルームが大活躍。雷や強風の多い地域なのですが、天候を気にせず使え、梅雨時や花粉の季節にも洗濯物干しに重宝しています。仕事で帰宅が遅い日も防犯面の心配をしなくてよいので安心です。
Bさん:除湿機でさらに快適になった
うちのサンルームは、太陽が出ていない日は想像以上に乾かなかったのですが、除湿機を設置するとしっかり乾くようになりました。乾きの問題を解決してしまえば、大変便利で満足しています。夜干しや干しっぱなしも可能になり、忙しい日や朝寝坊の日も助かっています。
Cさん(寒い地方在住):夏も涼しく使える
サンルーム付きの新築に半年前に引っ越しました。夏の暑さが心配でしたが、南向きサンルームは日よけを広げ、窓を開けて換気すれば夏も涼しく快適です。 二重ガラスの効果もあり、暑さを気にせず過ごせています。
Dさん:冬は快適・夏は暑さが課題
冬は陽だまりで洗濯もよく乾き、子どもやペットの憩いの場に。ただし、夏は暑さがリビングまで影響するほど灼熱地獄です。リビングの冷房を22度の強風に設定して、やっと快適な涼しさを保てます。
Eさん(北海道在住):冬場は結露が生じる
私の家には2棟のサンルームがあり、自分で組み立てました。断熱性がないので外気や積もった雪の温度が直接伝わり、結露が発生します。そこで、屋根に断熱パネルを取り付け、防寒シートをガラスに貼って結露対策を行っています。
Fさん:台風の被害で壊れてしまった
2018年の大型台風でサンルームが大きく損傷し、扉が2枚飛ばされ、窓ガラスが4か所割れてしまいました。修理費用は約20万円。今後の台風対策としては、飛散防止フィルムを貼る以外にあまり方法がなさそうです。保険には入っていますが補償額が少ないため、ある程度は諦めざるを得ません。
サンルームの代替案おすすめ7選
サンルームは便利ですが、設置場所や予算、用途によっては他の選択肢も検討したいものです。ここでは、サンルームの代わりにおすすめできる7つのアイデアを紹介します。
それぞれの特徴やメリットを押さえて、自分に合った快適な空間づくりの参考にしてください。
1.屋根付きバルコニー
バルコニーに屋根を設けることで、雨や強い日差しを防ぎつつ洗濯物を干せます。既存のバルコニーに後付けすれば、約15万~50万円で設置することができ、熱気や湿気がこもる心配もありません。
一方で、壁がないため強い風雨は完全に防ぐことができず、洗濯物が濡れてしまう可能性があります。
2.ウッドデッキ
ウッドデッキは木の温もりが感じられ、固定資産税の対象になりにくいのが特徴です。屋根やパーゴラ(日陰棚)を設置すれば、軽い雨や日差しも防げ、屋外で食事や読書を楽しめます。
ただし樹脂製の人工木であっても、経年による変色や腐食、ひび割れなどの劣化は避けられません。
3.中庭(パティオ)
建物に囲まれた中庭(パティオ)は、風や光を取り込みながら外の開放感を楽しめる空間です。
屋根を付けたり、シェードを張ったりすることで、日差しや雨の影響を軽減できます。
ガーデニングやカフェスペースとしても利用でき、プライバシー性も高いのが魅力ですが、新築の場合に限られます。
4.東屋(ガゼボ)
庭や広い敷地の一角に建てる屋根付きの小さな休憩スペース。
日差しや雨を避けつつ、外の景色や風を楽しめます。洋風のガゼボは装飾性が高く、庭のアクセントに最適。和風の東屋は落ち着いた雰囲気を演出できます。
なお、建築確認申請が必要な場合があるので注意しましょう。
5.ランドリールーム
洗濯物を干したり、畳んだりするための小さな作業空間。
天候や花粉の影響を受けず、除湿機やサーキュレーターを併用すれば短時間で乾かせます。アイロン台や収納を備えれば、洗濯から片付けまでの作業が一箇所で完結。
ただし、後から設置する場合はリフォーム費用が高額になりがちです。
6.脱衣所の物干しスペース
入浴や着替えのための脱衣所に、物干し竿やラックを設置する方法も選択肢の1つ。洗濯機が近く、濡れた衣類をすぐに干せるのが利点です。
スペースが限られているため大量の洗濯物には向かず、湿気がこもりやすくカビや臭いを発生しやすいのが難点です。
7.乾燥機付き洗濯機
洗濯から乾燥まで全自動で行える家電を導入するのもよいでしょう。
外干し不要で雨や夜間でも衣類を清潔に乾かすことができ、花粉や黄砂、PM2.5対策にも有効です。購入前には機能や設置場所をよく確認する必要があります。
まとめ
サンルームは天候を気にせず洗濯物が干せるなど、多くのメリットがあります。一方で、暑さや費用面など注意すべきデメリットも存在します。
建築前、もしくは設置前にしっかり対策を検討し、自分の生活スタイルに合ったタイプを選ぶことが大切です。また、代替案も視野に入れることで、より満足度の高い住まいづくりが可能になります。
今回ご紹介したポイントを参考に、後悔のないサンルーム選びを目指しましょう。
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