ビション・フリーゼの特徴や性格、人気のカットスタイルを解説

ペット

ぬいぐるみのような愛らしいフォルムと天真爛漫で愛嬌あふれる性格が魅力的なビション・フリーゼ

韓国でのブームをきっかけに、日本でも若い世代を中心に注目度が高まっている犬種です。
インパクトのある外見から、CMやグッズで見かける機会も増えました。

本記事では人気上昇中のビション・フリーゼについて、迎える前に知っておきたい特徴や飼育時のポイントを詳しくご紹介します。

ビション・フリーゼに興味をお持ちの方は、きっと参考になる情報なので、ぜひ最後まで目を通していただければ幸いです。

ビション・フリーゼの特徴

ビション・フリーゼの体の大きさや被毛の特徴に加え、一見よく似ているマルチーズやトイプードルとの違いについて解説します。ビション・フリーゼ独自の体型と巻き毛の特徴は、必ず押さえておきたいポイントです。

1.ビション・フリーゼの大きさ

ビション・フリーゼは小型犬に分類されますが、小型犬の中ではやや大きめの部類です。平均体重は約5kgで、ミニチュア・シュナウザーやシー・ズーと同程度のサイズ感です。

ただしビション・フリーゼは個体差が大きく、3kg台の小柄な子から9kgを超えるがっちりとした体格の子まで幅があります

体型はやや胴が長く、筋肉質で骨格がしっかりしているのが特徴です。

一緒にお出かけしたいけど、手軽に抱っこできるサイズなのかな?

ビション・フリーゼ(4歳)の飼い主
ビション・フリーゼ(4歳)の飼い主

体重・体型ともに、人間の生後3~5ヶ月の赤ちゃんに近いため、小型犬とはいえ片手でひょいと持ち上げられるほどの軽さではありません。
両手で支えれば無理なく抱き上げられますが、5〜10分抱え続けると腕に負担を感じる程度のずっしり感があります。

2.ビション・フリーゼの毛色

ビション・フリーゼの毛色は純白のみです
幼犬の頃は耳や足元がベージュがかった子もいますが、成長とともにベージュの差し色が薄くなっていきます。

純白な毛色は、黒い目鼻がはっきり映えるので表情を読み取りやすく、夜間や人混みでも比較的人目につきます。

反面、食事後の口まわりや、散歩後の足やお尻の汚れが気になりやすいです

ビション・フリーゼのフォルムは魅力的だけど、白い毛は汚れが目立つからな…

ビション・フリーゼ(4歳)の飼い主
ビション・フリーゼ(4歳)の飼い主

もしグレーやブラウンの毛色を求めているのでしたら、トイプードルとのミックス犬である「ビションプー」を検討するのもよいでしょう。
犬のイベントで見かけることが多いですが、圧倒的な存在感と愛らしさから、みんなの注目を集める人気者です。

3.ビション・フリーゼの毛質

ビション・フリーゼの被毛は、太くて硬い巻き毛状のトップコートと、細くて柔らかいアンダーコートからなる二重構造です

密生した柔らかい毛をしっかりとした巻き毛で支えながら毛を立たせることで、アフロヘアのような立体感を生み出しています。

しかしながらこの特有の構造が、被毛のもつれや皮膚炎を引き起こしやすい要因でもあります。長毛で毛量も多いため、日々の念入りなお手入れと皮膚状態のチェックが必要です。

毛量が多いから、抜け毛も多いのかな?

ビション・フリーゼ(4歳)の飼い主
ビション・フリーゼ(4歳)の飼い主

ビション・フリーゼは換毛しない犬種なので、抜け毛はとても少ないです。ソファや衣類に目立つほど付着してしまう心配はありません。

4.ビション・フリーゼとマルチーズ・トイプードルの違い

ビション・フリーゼは、見た目がマルチーズやトイプードルと似ていることから混同されやすいです。しかし、体重や被毛、体格にそれぞれ特徴的な違いがあります。

ビション・フリーゼマルチーズトイプードル
体重5kg前後約2~4kg約2.5~4kg
毛質
毛色
巻き毛
純白のみ
直毛
純白のみ
巻き毛
白・黒・グレー・クリーム・ブラウンなど
体格がっちりした骨格
胴長短足
がっちりした骨格骨格が細い
足が長め

ビション・フリーゼは、マルチーズやトイプードルよりもひと回り大きく、筋肉質でしっかりとした体つきと短めの足を持っています

さらに、毛色や毛質の点でも違いがあり、マルチーズは真っすぐでさらさらとした毛並み、トイプードルは毛色の豊富さが独自の特徴です。

ビション・フリーゼの性格

ビション・フリーゼは愛らしい見た目に加えて、性格もとても魅力的な犬種です。一般的に見られる性格の特徴についてご紹介します。

個体ごとに違いはありますが、傾向を知っておくことで、自身の生活スタイルに合うかどうかイメージしやすくなるでしょう。

1.温厚で明るい

家族と一緒に過ごす時間や楽しいことが大好きな活発で明るい性格

体力があり元気ですが、愛玩犬として飼われた長い歴史を持つ犬種であるため、攻撃性はなく平和主義で温厚です。

他の犬に対して、グイグイ行き過ぎてしまうことなく、適度な距離感を保ちながら交友関係を築くことができます。

仲間想いな優しい性格でもあり、家族という集団をとても大切にする傾向があります
それゆえ「家を守らなくちゃ!」という責任感から番犬としての警備が活動的な子も多いです。

2.感情表現が豊か

飼い主との積極的なコミュニケーションを好喜びや悲しみなどの感情を豊かに表現します

嬉しいときにはしっぽを大きく振ったり、飛び跳ねたりして全身で喜びを示し、家族を笑顔に。
鳴き声で感情を伝えるのも得意で、不安なときや甘えたいときには高い声でクークーと鳴き、飼い主の注意を引きます。

空気を読む能力にも長けているので、飼い主や周囲の雰囲気を敏感に察し、落ち込みやすい一面もあります

そのため日頃からたっぷりと愛情を注ぎ、小さなことでも褒めることを心掛け、信頼関係を深めることが大切です。

3.ナイーブで慎重派

繊細で優しい性格なので、少し神経質な一面があります
特に環境の変化に敏感で、はじめての場所や人、食べ物には慎重な姿勢をみせます。

中には、警戒心から外出先で息が荒くなったり、食欲が落ちてしまう子も。

興味はあってもすぐに飛びついたりせず、においを嗅いだり、じっくり観察したりして危険ではないことを確信してから行動に移します。

慣れないことに動揺している場合は、安心だと認識するまでゆっくりと待ってあげることが大切です

留意すべきビション・フリーゼの特性3つ

ビション・フリーゼならではの習性や注意点について、迎える前に知っておくことが大切です。事前に理解しておくことで、飼い主の負担が減り、ペットも安心して過ごせます。

最後に
ビション・フリーゼの特徴や、迎える前に知っておきたい注意点を詳しくご紹介しました。
本記事の内容を参考に、飼育に向けた心構えを整えておくことで、ビション・フリーゼとの暮らしをより安心で楽しいものにできるでしょう。
一緒に暮らす家族みんなが犬種の特性を理解したうえで、お迎えすることが大切です。

1.突然走り回る習性がある(ビションブリッツ)

ビション・フリーゼ特有の習性で、興奮すると激しく駆け回る「ビションブリッツ」という行動があります

運動不足でエネルギーが有り余っているときや、遊びの延長線上で、ブリッツのスイッチが入ることが多いです。はじめて目にするときは驚くかもしれませんが、人に対して攻撃的になることは、ほぼないので安心してください。

ただ、家の中をものすごい勢いで走るため、フローリングで足を滑らせて怪我をしないよう注意が必要です

コルク材や毛足の短いカーペットを敷いたり、フローリングに滑り止めのワックスを塗布したりして対策しましょう。

2.長時間のお留守番が苦手

ビション・フリーゼは甘えん坊で寂しがりやな性格のため、長時間の留守番が大の苦手です

一人で過ごす時間が長くなると、不安やストレスを感じやすく、体調不良や問題行動を引き起こす場合もあります。

そのため1人暮らしや共働きの家庭よりも、1日に何度も触れ合う時間をつくり、いつでも構ってあげられる環境の家庭におすすめします

室内で一緒に遊ぶのも良いですが、飽き性で退屈な時間が苦手なため、定期的にお出かけをするなどし、楽しみを用意してあげましょう。

3.涙やけが目立つ

涙やけの原因はさまざまですが、ビション・フリーゼの場合は涙腺が細く、涙が流れにくいことが関係しているケースが多くあります

小型犬は大型犬に比べ、涙やけになりやすい傾向がある中で、白い毛色のビション・フリーゼは特に目立ちやすいです。

涙やけは涙液が毛に付着して茶色く変色した状態なので、基本的に痛みやかゆみはありません

生まれつき涙やけの出やすい子が多いですが、フードを変えることで改善する場合もあります。

命に関わる症状ではないので、過度に心配する必要はありません。日常的に優しく拭き取ってあげれば清潔に保てます。

ビション・フリーゼに関するよくある質問

ブラッシングやトリミングなどのお手入れの頻度や散歩の時間など、ビション・フリーゼに関して気になるポイントをまとめました。飼う前や日々のケアの参考にしてください。

Q
ブラッシングはどのくらいの頻度で必要?
A

毎日のお手入れが基本です

ビション・フリーゼの細く柔らかい被毛は、絡まりやすく毛玉をつくりやすいため、日々のブラッシングが欠かせません。
犬専用のブラシを使用し、毛をかき分けて根元から丁寧にブラッシングするのがポイントです。

また、真っ白な毛色のため、食事や散歩後の汚れ、涙やけが目立ちやすいです。

汚れたまま放っておくと、皮膚の炎症や痒みを生じる場合もあるので、水で濡らしたカーゼなどで頻繁に汚れを取り除いてあげることが大切になります。

Q
トリミングはどのくらいの頻度で必要?
A

少なくとも月1回はペットサロンでのケアが推奨されます

ビション・フリーゼは長毛で汚れやすいので、定期的にカットやシャンプーなどの全身のお手入れをする必要があります。

カット時のトラブルや洗い残しを防ぐため、専門技術を駆使したトリマーさんのもとに、2週間〜1か月毎に通うのが望ましいです。

ペットサロンの所要時間・料金の目安
  • 所要時間:2~3時間程度
  • 料金:6000~13000円程度

※他の犬種と比べると時間も料金もやや多めにかかる傾向があります。

Q
1日の散歩の頻度と時間は?
A

少なくとも1回10分以上は歩かせてあげましょう

ビション・フリーゼは小型犬の中でも比較的運動量が必要な犬種です。目安としては、1回あたり10〜30分程度の散歩を、可能であれば1日2回行うのが理想。

散歩や運動を十分に行わないと、体力や筋力の低下だけでなく、退屈やストレスからいたずらや吠えなどの問題行動につながることもあります。

雨などで外出が難しい日は仕方ないですが、外に出て気分転換できる時間を意識的に作ってあげることが大切です。

ビション・フリーゼは初心者にもおすすめ

ビション・フリーゼを飼うのに向いている人の特徴をまとめました。

  • 一緒に過ごす時間をしっかり確保できる
  • 毎日散歩に行ける
  • こまめにお手入れができる

これらの条件を満たせば、初心者でも十分に飼うことができます。攻撃性が少なく賢い性格なので、むしろ犬を飼うのが初めての方に向いている犬種です。

散歩やグルーミングを通じて日常的にコミュニケーションを図ることができれば、飼い主との良好な関係を築くことができるでしょう。

ビション・フリーゼの人気カットスタイル3選

ビション・フリーゼといえば、モフモフで愛らしい印象の特徴的なカットが大きな魅力。カット方法にはいくつか種類があり、それぞれ仕上げ方にはポイントがあります。

1.パウダーパフカット(アフロカット)

パウダーパフカットは、真ん丸なお顔とふっくらとしたボディが特徴の最も定番のカット方法

ビション・フリーゼ特有の軽い巻き毛を活かした大きな頭は「アフロカット」とも呼ばれ、世界中で愛されています。

カットのポイントは、頭と口回りにボリューム感を持たせ、顔と耳がつながるように丸くカットすること

横から見たシルエットも魅力で、目の上のリーゼントのような突っ張りや、胸骨からお尻にかけてくびれを作るのも特徴です。

2.耳ぴょこカット

耳ぴょこカットは、お顔のふんわり感を維持しつつ、さらに耳にボリューム感を持たせるカット方法

ぬいぐるみのような可愛らしさから、韓国で特に人気のスタイルで「韓国風カット」や「テディベアカット」とも呼ばれ、親しまれています

パウダーパフカットよりもキュートで上品な印象に仕上がるのが特徴です。

なお、高度なカット技術が求められるため、カットが可能なトリマーさんは限られています。

3.サマーカット

サマーカットは、夏場の暑さ対策で短くカットし、爽やかでさっぱりとした印象に仕上げる方法

胴体はバリカンで短めに整えるのが一般的ですが、口周りや四肢のボリュームを残せば、ビション・フリーゼらしいふんわり感を維持できます。

バリカンを使用することでカットにかかる時間を短縮でき、トリミング時のペットへの負担を軽減することも可能。
幼犬や老犬など長時間のトリミングが苦手な子にもおすすめのスタイルです

最後に

ビション・フリーゼの特徴や、自宅に迎える前に知っておきたい注意点を詳しくご紹介しました。
本記事の内容を参考に、飼育に向けた心構えを整えておくことで、ビション・フリーゼとの暮らしをより安心で楽しいものにできるはずです。
一緒に暮らす家族みんなが犬種の特性をしっかりと理解したうえで、お迎えしてあげましょう。

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